気象庁が提供する台風進路予想図(5日進路予報)は、スーパーコンピュータによる数値シミュレーションと高精度な観測数値の融合によって著しい進化を遂げている。予報円の半径は近年徐々に絞り込まれ、より早い段階で5日先の暴風警戒域や上陸可能性が高い地域を特定できるようになってきた。
この高度な予測を支えている根幹が、気象衛星「ひまわり9号」観測プロジェクトである。宇宙空間から地球の大気を常時監視するひまわり9号は、可視光・赤外線画像を高解像度で捉え、台風の中心位置や積乱雲の発達状況、海面水温の微細な変化をリアルタイムで追跡している。急速に発達する爆弾台風や複雑な迷走ルートの解析において、この衛星観測データは欠かせないインフラとなっている。