映画公開時、ポカホンタスの出身部族であるポウハタン部族国家(Powhatan Renape Nation)は異例の公式声明を発表し、ディズニーの姿勢を痛烈に告発しました。指導者層は「ポカホンタスの物語は、人種差別的な動機によって捏造された神話である」と断じ、ディズニーが歴史的助言の申し出を拒否した経緯を明らかにしています。
声明では特に以下の問題点が厳しく糾弾されました。
・ステレオタイプの固定化:先住民族の多様な文化を一括りにし、羽根飾りや精霊信仰といった記号的な「エキゾチックな他者」として誇張したこと。
・文化の盗用(Cultural Appropriation):先住民族の伝統的なモチーフや精神性を、当事者の承諾や利益還元のないまま商業エンターテインメントとして消費したこと。
・集団虐殺(ジェノサイド)の不可視化:入植者がもたらした天然痘などの疫病や武力行使による人口激減の事実を覆い隠し、無害な寓話へ仕立て上げたこと。
先住民族コミュニティにとって、侵略者を救ったヒロインというディズニーの描写は、自らの祖先が受けた略奪の歴史を嘲笑するものに他ならなかったのです。