生放送の緊迫感とお茶の間の熱量が直結していた時代、TBSテレビの名物番組『ザ・ベストテン』への出演はトップアイドルの絶対条件だった。松本伊代もまた、同番組の常連として毎週のように豪華なセットから歌声を届けた。
空港のロビーや新幹線のホーム、地方のコンサート会場からの生中継など、過激な演出が日常茶飯事だった当時。移動の車中から息を切らしてスタジオに駆け込み、衣装の背中を留めながらマイクを握った夜もあった。何が起こるかわからない生放送のハプニングを笑顔で乗り切る柔軟さと度胸こそが、彼女を国民的スターへと押し上げた原動力だった。