微笑みの国タイの嘘と真実|笑顔の裏にある理由と最新治安事情

微笑みの国タイの嘘と真実|笑顔の裏にある理由と最新治安事情

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一方で、タイに長期滞在したビジネスパーソンや旅慣れたバックパッカーから「微笑みの国は幻想」「笑顔の裏に冷徹な本音がある」という指摘がなされるのもまた事実です。ネット上で「微笑みの国の嘘と闇」と囁かれる事象の核心は、タイ人が浮かべる笑顔の意味を日本人が単一の「好意のサイン」と誤読することから生じています。

タイの文化人類学研究や現地社会の分析において、タイ人の笑顔(タイ語で「イム」)は少なくとも13種類に分類できることが広く知られています。笑顔は親愛の情を示すだけでなく、怒り、恥じらい、困惑、軽蔑、さらには拒絶の意志を包み隠すための「仮面」としても日常的に用いられます。

笑顔の名称(タイ語)心理状態と具体的な意味発生しやすい現場シチュエーション編集部の見解・日本人への注意点イム・タック・タイ
(Yim Tak Tai)見知らぬ人や知人への一般的な挨拶・社交辞令の微笑み。ホテル、空港、レストラン入店時などの対面時。最も無害な笑顔。同様に会釈や軽い笑顔で返すのが国際マナー。イム・ヘン
(Yim Haeng)乾いた笑顔。気まずい状況、愛想笑い、申し訳なさの表現。仕事のミスを指摘された時、注文が間違っていた時。日本人は「反省していない」と誤解して激怒しがちだが、本人は極度の気まずさを誤魔化している。イム・スードゥアン
(Yim Soo)やせ我慢の笑顔。絶体絶命のピンチや困難に立ち向かう笑み。経済的困窮、家族の不幸、業務上の重大な危機に直面した時。辛い感情を周囲に撒き散らさないためのタイ人特有の自己規律。イム・チューズ・チュアン
(Yim Cheuat Cheuarn)相手をやり込めた時や、ライバルを見下す冷酷な笑顔。価格交渉で完全に優位に立った時、敵対関係にある相手に対して。目は笑っていない。この笑顔が出た場合、相手は強い優越感または敵意を抱いている。イム・マイ・オーク
(Yim Mai Ork)「笑えない」笑顔。怒りや悲しみを必死で押し殺す極限状態。公衆の面前で激しく罵倒された時、面子を完全に潰された時。危険水域の兆候。これ以上相手を追い詰めると突発的な暴力トラブルに発展する恐れがある。

仕事で失敗した現地のスタッフがニヤニヤと笑っているように見えて日本人の上司が激怒する、というトラブルは日系企業で後を絶ちません。しかし、タイ人側からすれば「激しい叱責で凍りついた空気を和らげたい」「恥ずかしくてたまらない感情を隠したい」という防御反応(イム・ヘン)に過ぎないのです。相手の笑顔が歓迎なのか、それとも自己防衛や拒絶なのかを見極めるリテラシーを持たなければ、本質を見誤ることになります。

斉藤 蓮
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斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。