初期の段階では、痛みなどの強い自覚症状がほとんど出ない点がこの疾患の最も厄介な特徴だ。異変を察知する最大のチャンスは、外見上の細かな変化にある。直立した際に左右の肩の高さが異なる、ウエストのくびれのラインが左右非対称である、あるいは前屈したときに背中や腰の片側だけが盛り上がる(ハンプの出現)といったサインは見逃してはならない。
学校運動器検診の導入により若年層の早期発見率は向上したものの、検診の機会がない成人世代では発見が遅れがちになる。息苦しさや動悸、肋間神経痛のような鋭い痛み、あるいは足のしびれといった神経症状が現れた段階では、すでに変形が進行して内臓や神経を圧迫している可能性が高い。日常の些細な違和感を「年齢のせい」で片付けない観察眼が求められる。