あの日、撮影現場のホテルで体調不良を訴え、そのまま帰らぬ人となった大杉漣さん。突然の訃報は、共演していた遠藤憲一、田口トモロヲ、松重豊、光石研ら「バイプレイヤーズ」のメンバーだけでなく、日本中の視聴者を震撼させた。誰もが番組の中止や延期を予想する中、遺族とキャスト、そしてスタッフの意向により、残されたエピソードの放送が決定した。
「漣さんなら、絶対に『続けろ』と言うはずだ」――そんな確信が、悲しみに暮れる現場を突き動かしたという。代役を立てることもなく、脚本を一部修正しながら進められた撮影は、涙ではなく、役者としてのプライドと愛情に満ちていた。