兵庫県加東市の緑深い山林。緩やかな坂道を上りきった先で視界が開けた瞬間、誰もが息を呑む。そこに鎮座するのが、念佛宗三寶山無量壽寺の総本山「佛教之王堂」だ。
広大な敷地に広がるのは、最高峰の宮大工技術を結集させた木造建築群。巨大な本堂、精緻を極めた彫刻、惜しみなく使われた金箔や巨石。まるで映画のセットか古代王朝の都に迷い込んだかのような異様な完成度を誇る。海外のテレビ局が制作するドキュメンタリーでも度々特集されるほど、その建築的価値は国際的にも類を見ない。
近隣住民の男性はこう漏らす。「最初は怪しい施設ができるんじゃないかと警戒した。だが、今では厳重な警備のもとで静かに管理されている。ただ、あまりに巨大すぎて地元でも中の全貌を知る人は少ない」。威圧感と神秘性。この二面性こそが、人々の想像力を掻き立ててやまない。