国際共同研究「トマトゲノムプロジェクト」の解読完了以降、品種改良の現場は劇的な進化を遂げた。バイオテクノロジー産業は現在、ゲノム編集技術や高精度なマーカー選抜育種を駆使し、リコピン含有量を従来比で大幅に高めた高機能品種の実用化を推進している。
天候や日照条件に左右されがちだった色素合成も、光受容シグナル伝達やカロテノイド生合成酵素の遺伝的メカニズムが解明されたことで制御が可能になった。果実の成熟プロセスとリコピン濃縮度を精密に管理する次世代のアグリテックが稼働し、食糧生産の効率化と高付加価値化が同時に成立する新たな農業基盤が整いつつある。