2010年代初頭の韓国音楽界において、中小芸能事務所の生存率は限りなくゼロに近かった。借金を抱え、崖っぷちに立たされていたプロデューサーのパン・シヒョクが目をつけたのが、アンダーグラウンドで頭角を現していたラッパー、RM(キム・ナムジュン)の圧倒的なリリックと知性だった。
「自分の言葉で時代を語るグループを作る」。その信念のもとに集められた7人は、江南(カンナム)の古びたビルの地下で、1つの部屋に二段ベッドを詰め込んで共同生活を送った。現在のBIGHIT MUSICの前身である当時の事務所には、大手のような豪華なプロモーション費など一切ない。パン・シヒョクは彼らに型通りのアイドル像を押し付けるのではなく、若者の生々しい怒りや葛藤をそのまま曲に昇華させる道を選んだ。失敗すれば事務所ごと消滅する、文字通りの背水の陣だった。