「七転八起」は、何度失敗してもそのたびに屈せず立ち上がり、奮闘することを意味する四字熟語です。人生における数々の困難や試練に直面しても、決してあきらめない強い意志と粘り強さを象徴しています。
読み方には2つのパターンが存在します。四字熟語の漢語表現としては音読みの「しちてんはっき」が正式ですが、日本のことわざ・慣用表現としては訓読みの「ななころびやおき」としても広く定着しています。ビジネス文書やスピーチでは「しちてんはっき」、日常会話や親しみやすい文脈では「ななころびやおき」と、場面に応じて使い分けるのが自然です。
ここで多くの人が疑問を抱くのが、「7回転んだのであれば、起き上がる回数も7回で釣り合うはずではないか」という算術的な計算です。なぜ「八起」になるのかについては、主に2つの説が伝えられています。
1つ目は、「人間は生まれたときに横たわっており、最初に立ち上がる動作(1回目)が含まれている」とする説です。その後、人生で7回転んでも、最初に立ち上がった1回を加算すれば起き上がった回数は「8回」になるという、人生の歩みを俯瞰した粋な解釈です。
2つ目は、「七」と「八」が特定の回数ではなく「極めて数が多いこと」を表す修辞技法(言葉のあや)であるという説です。「七転」で度重なる試練や失敗の多さを示し、「八起」でそれを上回る圧倒的な立ち上がりを象徴させることで、「たとえ何十回、何百回倒れようとも、必ず最後にもう一度立ち上がる」という強い決意を強調しています。