食事をとった直後、急激に血糖値が跳ね上がる「血糖値スパイク」。血管内皮細胞を傷つけ、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを跳ね上げるこの現代病に対し、めかぶは極めて強力な盾となる。主役を演じるのは、海藻特有のヌメリ成分である水溶性食物繊維、とりわけ「アルギン酸」だ。
胃の中で水分を抱え込んだアルギン酸は、強固なゲル状のネットワークを形成する。これが糖質の消化・吸収スピードを物理的に遅らせ、小腸での急激なグルコース流入をシャットアウトするのだ。厚生労働省が策定する食事摂取基準でも食物繊維の積極的な摂取が推奨され続けているが、目標量に届かない日本人は多い。そこにめかぶがもたらすインパクトは計り知れない。さらに特筆すべきは「セカンドミール効果」である。朝食でめかぶを口にしておくと、その粘稠なゲルが消化管内に長く留まり、昼食時の血糖値上昇までも抑制することが臨床データで確認されている。日々の食生活を大きく変えずに血管寿命を延ばす手段として、予防医学の現場でも再評価の声が高まっている。