高羽の術式『超人(トラックアウト)』は、自身が「ウケる」と確信したイメージを現実に投影する現実改変能力だ。五条悟の「無下限呪術」すら凌駕しかねない理外の力。しかし、その発動条件には致命的な弱点があった。高羽自身の「自信」と「お笑いへの純粋な情熱」が折れた瞬間、能力は霧散してしまうことだ。
240話の劇中、羂索はその本質を即座に見抜き、理詰めのロジックで高羽のメンタルを削りにかかった。「お前の笑いは現実逃避だ」「本当は自分が滑るのが怖いだけだろう」。千年の時を生きた知識人の言葉は、鋭い刃となって高羽の心をえぐる。術式バトルでありながら、実態は芸人のトラウマをほじくり返す「プロの劇評」という狂気。この構図の美しさに、世界中の批評家も舌を巻いた。