かつて別府海浜砂湯を利用した観光客の証言や口コミデータベースを精査すると、「砂をかけられた瞬間の心地よい重みと、波の音による究極の脱力感」を絶賛する意見が8割以上を占めます。温泉で熱せられた砂袋が全身の毛細血管を広げ、わずか10分〜15分の入浴で驚くほどの大量発汗をもたらす温熱効果は、内湯のサウナとは一線を画すフィジカル体験です。
一方で、手放しの賛辞ばかりではありません。現場で最も多く聞かれた不満点は「待ち時間の長さと拘束性の高さ」でした。従来の別府海浜砂湯は事前電話予約やWEB予約を一切受け付けず、当日現地窓口での先着順受付のみ。ゴールデンウィークや行楽シーズンの連休には、午前10時の段階で「2時間半待ち」の案内板が掲示され、砂場周辺のベンチで長時間待機を余儀なくされるケースが日常茶飯事でした。
また、旅行者を悩ませる「天候問題」についても誤認が目立ちます。別府海浜砂湯の砂留めエリアには可動式サンシェード(屋根)が整備されていたため、通常の小雨や並の雨天であれば何の問題もなく体験が可能でした。しかし、沿岸部ゆえの宿命として「台風や強風を伴う波浪警報発令時」には、安全確保のため即座に営業中断となるリスクを常に抱えていました。天候の判断基準を「雨の有無」ではなく「風と波の強さ」に置くべき点は、リニューアル後の利用においても変わらない鉄則です。