「動画は自宅の固定回線でしか見ていないのに、なぜか毎月中旬にはギガが底をつく」「寝て起きただけで1GB以上消えていた」といった相談が、コミュニティサイトや携帯電話ショップの店頭に数多く持ち込まれています。当編集部がユーザーの利用実態とスマートフォンの挙動を検証した結果、本人が画面を操作していない間にバックグラウンドで大量の通信が行われている実態が浮き彫りになりました。
ギガが減る原因と理由の筆頭に挙げられるのが、アプリのバックグラウンド更新です。ニュースアプリ、SNS、天候アプリ、フリマアプリなどは、ユーザーが画面を開いていない待機状態であっても、最新情報を即座に表示できるように裏側で定期的にサーバーと通信を繰り返します。特に画像やショート動画を多用するSNS系アプリは、タイムラインの先行読み込みを行うため、バックグラウンドでの消費量が跳ね上がります。
見落としがちな盲点として報告件数が急増しているのが、クラウドストレージへの自動バックアップ機能です。iPhoneの「iCloud写真」やGoogleの「Googleフォト」などにおいて、「モバイルデータ通信を使用して同期」の設定が有効になっていると、外出先で4K動画や高画質な写真を撮影した瞬間に、数GB単位のデータがモバイル回線経由で自動アップロードされます。「外出先で家族の記念動画を数本撮っただけでギガが激減した」というトラブルの典型例です。
さらに、近年警戒すべきなのがノートPCやタブレットを接続するテザリングのデータ消費量です。スマートフォンをモバイルルーター代わりに利用するテザリングは非常に便利ですが、接続されたPC側は「ブロードバンド回線に繋がっている」と認識することが大半です。その結果、バックグラウンドで巨大なOSアップデート(Windows Updateなど)や重たいクラウド同期が自動的に開始され、わずか30分から1時間程度の作業で数ギガバイトから10ギガバイト以上が一瞬で吹き飛ぶ事態が頻発しています。