初心者によくある悩みが、描いたキャラクターが固く平面的に見えてしまうことだ。その元凶は、幼少期から馴染みのある「棒人間」の描き方に捉われている点にある。しかし、プロのクリエイターはこの単純な線を巧妙に応用する。直線で描いた骨組みの上に、円や円柱のシンプルな立体を被せていくアプローチだ。この基本のアタリ操作こそが、自然な厚みを持つ人物画への第一歩となる。
さらに動きのあるポーズを描く際には、短時間で特徴を捉えるクロッキーの視点が威力を発揮する。細部にとらわれず、全体の重心と流れを数十秒で素描することで、生き生きとした動きが生まれる。本格的なデッサンの理論を全て暗記する必要はない。人体の可動域と立体パーツの組み合わせを感覚的に捉える訓練を重ねることで、誰でも迷わずに生き生きとした人物を描けるようになる。