英語圏の出身者に対して「I live in the Kinki region.」と自己紹介すると、驚いた顔をされるケースが後を絶ちません。その理由は、ローマ字の「Kinki」というスペルと発音が、英語の形容詞「kinky」と完全に重なってしまう点にあります。
英語の「kinky」は元々「ねじれた」「よじれた」を意味する言葉ですが、日常会話やスラングとしては「性的に異常な」「変態的な」「風変わりでエキセントリックな」というかなり刺激的な意味合いで広く使われています。そのため、何の前触れもなく「Kinki」と耳にしたネイティブは、頭の中で「変態エリア?」「何かアブノーマルな地域なのか?」と反射的に受け取ってしまい、近畿の英語発音と注意点を知らない旅行者やビジネスパーソンを困惑させてきました。
もちろん、日本語の「近畿」は古代の律令制における「都に近い国々(畿内とその周辺)」を指す歴史ある言葉です。しかし、国際コミュニケーションの場においては、音の類似性が生み出す近畿の英語表記の真相を理解しておかないと、意図しない失笑や誤解を買う原因になります。