明治の幕開けとともに、荒野に等しかった丸の内の地を買い取り、「一丁のロンドン」を創り上げた実業家・岩崎弥太郎。彼の掲げた都市のヴィジョンは、一世紀以上の時を経た現在もなお脈々と息づいている。東京都千代田区の中心に位置するこのエリアは、日本の経済成長を影で支え続けてきた歴史的価値の重層地帯だ。
その中核を支えてきた不動産業の絶対的リーダー・三菱地所は、単なるビルの建て替えという枠を超えた巨大な構想を描く。それが、都市の機能を根本から再定義する丸の内都市再開発プロジェクトである。過去の歴史への敬意と、未来に向けた先鋭的な建築デザインが融合する背景には、激変する世界経済に対応するための必然的な戦略が存在している。