集落の鎮守の森で執り行われる小さな祭りや、季節の節目に行われる無病息災の祈願。こうした営みには、学問としての日本民俗学が解き明かしてきた基層文化が色濃く残っている。土地の神々と人々の結びつき、そして日常の端々に潜む信仰の形は、私たちが忘れかけていた日本の魂のありかを思い出させる。
番組の視点は、単なるノスタルジーに浸るものではない。厳しい自然環境と対峙しながら生き抜いてきた先人たちの知恵、そして共同体を維持するための仕組みを、客観的かつ温かな眼差しで再発見していく。歴史の表舞台には現れない名もなき人々の営みこそが、この国の風土を作り上げてきた。