1990年代後半から2000年代初頭、日本のメガネ市場は「高額な専門店の高級品」か「ノーブランドの粗悪品」かという二極化の渦中にあった。そこに風穴を開けたのが、フレームと標準レンズをセットにして2万円で提供する明朗会計のモデルだった。薄型レンズにすると価格が倍跳ね上がるのが当たり前だった時代において、この分かりやすさは消費者の心を掴んだ。
時代は下り、2026年。5,000円前後の超低価格チェーンが街を席巻した時代は過去のものとなりつつある。今、店頭で顧客が口にするのは、低価格フレームの耐久性不足や、複雑な視力補正を行った際に生じる不透明な追加費用への疑問だ。市場の振り子が、再び逆方向へ大きく振れ始めている。