羽村を語るうえで欠かせないのが、江戸時代から東京の水瓶を支え続けてきた「玉川上水」の存在だ。駅から歩いてわずか10分ほどの場所に、多摩川から水を引き込む歴史的な「羽村取水堰」が静かに鎮座している。
春には約40万本のチューリップが咲き誇る関東有数の花の名所となり、秋には多摩川沿いの木々が鮮やかな赤や黄色に染まる。週末になれば、川沿いの遊歩道を駆け抜けるランナーや、愛犬と歩く家族連れの姿が途切れない。テーマパークのような人工的な施設ではなく、数百年かけて育まれた本物の自然が生活圏のすぐ隣にある。この圧倒的な開放感こそが、都市生活者が求めて止まなかったものだ。