フルビット挑戦者の前にそびえ立つ最大の壁が、大型特殊第二種(大特二種)と牽引第二種(け引二種)の存在です。これらの免許は実社会での実用ニーズが極めて特殊であり、全国を見渡しても教習を行っている公認自動車教習所がほぼ存在しません。
実質的に、各都道府県の運転免許試験場へ直接赴き、極めて合格率の低い技能試験を突破する「一発試験」での取得が唯一のルートとなります。
- 大特二種:除雪車の形状をした旅客車両や観光用特殊車両を想定した区分。試験車両の独特な挙動と厳格な二種採点基準が重なり、合格率は数パーセント台に留まる難関。
- 牽引二種:トレーラーバス(連節バスや牽引式客車)を旅客運行するための区分。高度なトレーラーのバック進入技術に加え、乗客の安全を担保する極めて滑らかな加減速が要求される。
過去に何年もの運転キャリアを持つベテランであっても、試験場特有の厳格な減点方式に跳ね返され、10回以上の不合格を重ねるケースは珍しくありません。この2つの関門を突破できるかどうかが、フルビット達成の成否を分ける分水嶺となります。