焼き上がりのクオリティを左右するもう一つの決定打が、顔の描画と焼き色のコントロールである。多くの人が陥る罠が、最初からチョコペンで顔を描いてから焼いてしまうこと。熱でチョコが溶け出し、無惨な姿になってしまう。プロが実践する裏技は、ココアパウダーを少量の水で溶いた「ココアペースト」を竹串の先につけ、焼成前に描く方法だ。これなら焼き上がっても目や口のラインが美しく保持される。
また、美しい焼き色をつけるにはオーブンの温度設定とアルミホイルのタイミングが鍵を握る。焼き始めは200度前後でしっかり立ち上げ、表面にほんのり黄金色の焼き色がついた段階でサッとアルミホイルを被せる。こうすることで、焼きムラを防ぎつつ、ふっくらとしたマットな質感に仕上がるのだ。冷めた後に仕上げとして溶かしチョコレートで眉毛や目を加筆するダブルアプローチも、プロの間で秘伝とされるテクニックである。