人を思いやる姿勢は一朝一夕で身につくものではない。取材を重ねると、妻を大事にする夫の育ちには明確な家庭環境の傾向が見て取れる。
最も典型的なのは、父親が母親を尊重し、対等に労い合う姿を日常的に見て育ったケースだ。両親の間で日常的に「ありがとう」という感謝の言葉が飛び交い、家事や育児の負担を協力して分かち合っていた家庭で育った男性は、女性を大切に扱うことを「当たり前の基準」として体得している。
さらに、幼少期に自身の感情や意見を親から否定されず、しっかりと受け止められた経験を持つ男性は、自己肯定感が安定している。自分の心に余裕があるからこそ、パートナーに対して見返りを求めずに惜しみない愛情を注ぐことができるのだ。