奈良県桜井市を中心とする三輪地方は、約1200年前に大神神社の宮司の神託により小麦が栽培され、手延べ麺が作られたという「日本のそうめん発祥の地」として知られています。その発祥の地で享保2年に初代・山本為助が暖簾を掲げて以来、伝統の手延べ製法を愚直に継承してきたのが三輪山本です。
長年親しまれた「株式会社三輪そうめん山本」という屋号ですが、2017年の創業300周年を機に「株式会社三輪山本」へと社名変更が行われました。当時、業界内や愛好家の間では大きな話題となりましたが、公式発表資料や経営陣の取材発言によると、この変更には極めて戦略的な意図が込められていました。
単なる「そうめん専業メーカー」の枠にとどまらず、日本の伝統的な麺文化を世界へ発信する総合ブランドとしての再定義(リブランディング)を図るためです。海外市場への展開や、冬場の温食提案(にゅうめん)、新たな麺領域の開拓を見据え、伝統を重んじつつも革新を恐れない姿勢を社名変更によって明確に示しました。