テレビ番組の記者会見やドラマの制作発表において、圧倒的な存在感を放つスーツが似合う芸能人たちの共通点はどこにあるのでしょうか。阿部寛、小栗旬、鈴木亮平、あるいは女性であれば天海祐希といった俳優陣の立ち姿を分析すると、単なる脚の長さや小顔といった要素を超えた「身体操作の共通点」が浮かび上がります。
彼らは共通して、肩甲骨が適度に下方回旋し、鎖骨が横にまっすぐ伸びた胸郭の開いた状態を維持しています。大手芸能プロダクションでステージングや所作指導を担当するインストラクターは、カメラの前で見せる俳優たちの立ち居振る舞いについて次のように語っています。
「スーツ姿で映える方々は、背筋を力任せに伸ばすのではなく、骨盤をニュートラルに立てて頭頂部を糸で真上に吊り上げられるような感覚を持っています。これによって首が長く見え、肩パッドが水平に安定します。逆に、どれだけ顔立ちが整っていても、顎が前に出て肩が内巻きに入っていると、スーツの胸元が潰れてしまい、貧相な影が首元に落ちてしまいます」
現場での声として、都内大手金融機関に勤務する30代男性は次のような実体験を語っています。
「30代に入って昇進した際、奮発して20万円のインポート既製スーツを購入したのですが、社内のプレゼン動画を見返したときに自分の猫背と肩の浮きに愕然としました。その後、ピラティスに通ってスーツ姿勢改善に取り組み、さらに肩幅をしっかり補正したイージーオーダーに切り替えたところ、取引先からの第一印象のフィードバックが目に見えて変わりました。服の値段ではなく、姿勢とフィッティングの相乗効果だと痛感しています」
このように、スーツが似合う人の共通点の根底にあるのは、衣服の仕立てとそれを支える「身体のポジション管理」にほかなりません。