Def Techの1stミニアルバム『Def Tech』の発売日は2005年1月22日でした。当時の日本の音楽業界はメジャーレーベルによるタイアップ主導のCDセールスが全盛期であり、無名のインディーズユニットがオリコンチャートの上位に食い込むことは極めて異例の事態でした。
風向きを決定づけたのは、同春にオンエアされた横浜ゴム「DNA dB」のCMソングへの抜擢でした。青空と風を感じさせるオーガニックなアコースティックギターのリフ、Shenの伸びやかなハワイアン・ボーカル、そしてMicroの超高速かつ明瞭な日本語フロウがテレビから流れるやいなや、問い合わせが殺到。口コミとラジオ局のヘビーローテーションを通じて爆発的な広がりを見せました。
結果として、アルバムの累計売上記録は280万枚を突破。インディーズアーティストとして史上初の快挙を次々と成し遂げ、同年暮れにはメジャー契約を結ばないまま『NHK紅白歌合戦』への初出場を果たしました。マーケティング主導で作られたブームではなく、純粋に楽曲自体の持つ引力とリスナーの共感によって成し遂げられた社会現象でした。