白毫寺の歴史は古い。慶雲2年(705年)、天竺より渡来したとされる伝説の怪僧・法道仙人によって開基されたと伝わる。天台宗の古刹として1300年以上の法灯を守り継いできた境内は、背後にそびえる山々の緑と澄んだ空気に包まれ、足を踏み入れるだけで俗世の喧騒を忘れさせる霊気に満ちている。
現在境内で人々を魅了する九尺藤(野田藤の一種)は、1980年代前半に檀信徒の手によって丹精込めて植樹されたものだ。山あいの清らかな水と昼夜の寒暖差、そして寺僧たちの惜しみない手入れが結実し、今では全国屈指の長さを誇る名藤へと育った。歴史ある寺院の静寂と、躍動する植物の美が見事に調和している。