元町の南側に広がる南京町は、色鮮やかな楼門をくぐった瞬間から五感を激しく刺激する。立ち上る湯気の中から現れる豚まん、パリッとした皮から肉汁が溢れ出す小籠包。屋台の熱気と中国語の威勢のいい掛け声が響き渡る空間は、神戸の多文化共生を象徴する風景そのものだ。
一方で、西へ足を伸ばした長田の街には、労働者たちの胃袋を満たしてきた「そばめし」が待っている。中華麺とご飯を細かく刻み、濃厚な泥ソースで一気に焼き上げる鉄板料理。B級グルメという言葉では片付けられない、下町の歴史と人情が染み込んだ濃厚な味わいは、一度食べると脳裏から離れない。