押収されたデータの初期解析により、不正に搾取された資金の大部分は、複数の海外暗号資産交換業者を経由して「ミキシングサービス」と呼ばれる匿名化処理が施されていたことが分かった。さらに、東南アジアやカリブ海のオフショア地域に設立された複数のペーパーカンパニーへと流れていた形跡が確認されている。
国際刑事警察機構(ICPO)を通じた捜査協力が急ピッチで要請されているが、国境を越えた資金追跡には法的・技術的な障壁が立ちはだかる。「暗号資産の匿名性と、海外法人格の不透明さを巧みに組み合わせたマネーロンダリングの構造は極めて高度だ」と金融犯罪に詳しい国際弁護士は分析する。今後の捜査は、没収保全手続きと資金回収がどこまで実を結ぶかに焦点を移している。