メイク後に顔全体が平面的に見えたり、首とのトーン差が目立ってしまう現象には、明確な光学的・解剖学的理由が存在します。美容部員やメイクアップアーティストの現場検証データによると、色選びで失敗するユーザーの約72%が「頬の高い位置」または「手の甲」で色を判断しているという実態が浮き彫りになっています。
手の甲は日常的な紫外線曝露により顔よりも赤みや日焼けが出やすく、皮膚の厚みも異なるためテスト部位としては不適格です。また、頬の中央は皮膚が薄く毛細血管の赤みが出やすいため、そこに色を合わせてしまうと顔全体に塗った際に首の色に対して明るすぎるか、赤みが強すぎる状態に陥ります。その結果、輪郭部分で肌色が断絶し、いわゆる「仮面をかぶったような白浮き」が発生します。
もう一つの要因が、皮脂分泌に伴うファンデーションの酸化です。塗布直後は完璧に馴染んで見えても、時間が経過して皮脂と混ざり合うことで色素が沈着し、夕方にグレーがかった「くすみ」へ変化します。白浮きを防ぐために安易にワントーン落とした結果、夕方の激しいくすみに悩まされるケースも多く、ファンデーション色選びの失敗しない方法を実践するには、塗布直後と皮脂馴染み後の双方を計算に入れる必要があります。