熊本県知事の木村敬氏は、知事就任以来、TSMC進出の波及効果を県全域の持続的成長につなげるための広域交通インフラ再構築を前面に打ち出している。アクセス鉄道の早期実現に向けた国土交通省やJR九州とのタフな交渉、さらには道路網の拡幅や物流拠点の整備など、多角的なインフラ投資を指揮する。
内外の経済・インフラ報道がこぞって熊本の事例を大きく取り上げるのは、単なる一時的な景気拡大ではなく、地方都市における産業進出と交通基盤整備の同調モデルとして極めて稀有な成功例だからだ。行政と民間が手を取り合い、数十年先を見据えたインフラ投資を加速させる姿は、日本各地の地域創生政策にとっても重要なベンチマークとなっている。