博多ラーメンの代名詞ともいえる「極細麺」と「バリカタ(硬め)」、そして麺をお代わりする「替玉(かえだま)」のシステム。これらは単なる味の好みではなく、福岡市中央区の長浜鮮魚市場で生まれた合理的な理由に基づいています。
昭和30年代、せわしなく働く市場関係者へ素早く食事を提供するため、わずか数秒から十数秒で茹で上がる極細麺が開発されました。しかし、極細麺はスープを吸いやすく、時間とともに伸びやすい弱点があります。そこで考案されたのが、「最初は少なめの麺(1玉)を硬めで提供し、食べ終えたら熱々の麺を追加投入する」という替玉のシステムでした。
本場の屋台や名店で替玉をスマートに楽しむための基本ルールを押さえておきましょう。
・スープの残量に注意する:替玉は麺のみが追加されるため、1杯目を食べている最中にスープを飲み干してはいけません。丼の半分程度はスープを残しておくのが暗黙のルールです。
・麺が残り少なくなったら注文する:茹で時間を計算し、器の麺が残り2〜3口になったタイミングで店員に声をかけます。
・卓上のラーメンタレを活用する:替玉を投入すると、麺から出る水分でスープの味が薄まることがあります。その際は卓上に常備されている「ラーメンのタレ(かえし)」を少量回し入れ、好みの濃さに調整するのが地元流の楽しみ方です。