だが、境内の舞台裏に目を転じると、神職たちの表情は決して晴れやかではない。最大の原因は、数年前から段階的に強化され、2026年の今やすっかり日常化した「金融機関の大量硬貨取扱手数料」だ。
主要な大手銀行や郵便局の窓口・ATMでは、一定枚数以上の硬貨を入金する際に手数料が課される。たとえば数百枚単位で1円玉を入金しようものなら、額面以上の手数料を銀行に支払うケースすら発生する。参拝者が「いい縁」を祈って納めた11円のうち、1円玉が結果として神社の財政をじわりと削り取っていく。善意のコインが境内の維持費を圧迫するという、あまりにも皮肉な事態が全国各地で起きている。