世界中で愛される童話『シンデレラ』と『落窪物語』には、実母を亡くした美しい娘が邪悪な継母とその実子たちから虐待され、高貴な男性に見初められて救い出されるという共通の骨格があります。しかし決定的に異なるのは、西洋のシンデレラが受動的に幸せを享受するのに対し、落窪物語では救出後に苛烈極まりない「倍返し」の報復が開始される点です。
物語の発端は、亡き親王の娘である母を早くに亡くした落窪の姫君が、父である大納言の後妻・北の方によって、邸内の畳が落ち窪んだ粗末な部屋へ追いやられたことに始まります。「落窪」という蔑称で呼ばれた姫君は、裁縫の才能を搾取され、ろくな食事も衣服も与えられず、夜を徹して北の方の実子たちの着物を縫わされる日々を送っていました。
この悲惨な状況を打開したのが、姫君の忠実な侍女である阿漕(あこぎ)の機転です。阿漕の夫である帯刀を通じて、時の権力者・左大臣の息子である若きエリート貴族、蔵人少将道頼(みちより)に姫君の美貌と境遇が伝わります。道頼は忍んで姫君のもとへ通い、二人は深い契りを結びますが、姫君の幸福を妬む北の方は激怒。姫君を物置同然の納戸に監禁し、肥満で醜悪な好色老人「大夫の君(叔父にあたる老人)」に無理やり嫁がせようと企てます。 (出典: 落窪 物語 現代 語 訳(Yahoo!ニュース))
間一髪のところで道頼と帯刀の手により邸から脱出した姫君は、道
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