秘密の部屋に潜んでいた怪物の正体は、純血主義の創設者サラザール・スリザリンが残した巨大な大蛇バジリスクでした。何世紀も生きるこの怪物は、直接その黄色い目を見た者を即死させ、間接的に見た者を石化させる恐るべき魔力を備えています。
作中で犠牲者全員が死亡を免れ「石化」にとどまったのは、いずれも間接的な目視だったという明確な理由が存在します。
ミセス・ノリスは床の水たまりの反射、コリンはカメラのレンズ越し、ジャスティンはゴースト(ほとんど首無しニック)の半透明の身体越し、そしてハーマイオニーは手鏡を使って角を警戒していたためです。城中の配水パイプの中を移動していたため姿を見せず、配管から漏れ出る怪物の呟きは、蛇語を理解できるハリーにしか聞き取れない「不気味な声」として響いていました。
このバジリスクの犠牲者として最も重要な存在が、女子トイレに棲みつくゴースト嘆きのマートルです。50年前に秘密の部屋が初めて開かれた際、トイレに隠れて泣いていた彼女は、入ってきた男子生徒(トム・リドル)の立てる物音を聞いてドアを開け、バジリスクの目を直接直視してしまったことで即死しました。彼女の死因と証言こそが、秘密の部屋の入り口を特定する決定打となりました。