趣里という女優を語るうえで避けて通れないのは、彼女が歩んできた泥臭いまでの努力の軌跡だ。「二世タレント」というレッテルは、芸能界において時に重荷となる。しかし彼女はデビュー当初、親の名前を一切伏せてオーディションを受け続けていた。
幼少期から打ち込んでいたクラシックバレエを怪我で断念するという絶望を味わいながらも、演劇の世界へと舵を切った彼女の演技力は本物だった。舞台での地道な下積みを重ね、映画やテレビドラマで唯一無二の存在感を提示し続けた結果が、あの『ブギウギ』での大成功へと結実したのだ。
親の威光に頼るどころか、実力で自らの道を切り拓いた彼女だからこそ、30代半ばを迎えた現在の身辺の変化に周囲の目が集中するのは自然な流れと言えるだろう。