渋沢栄一を一言で表すなら、「日本経済の基盤をほぼ一人で作り上げた怪物」である。彼が生涯で設立や育成に携わった企業は500以上。第一国立銀行(現・みずほ銀行)をはじめ、東京証券取引所、東京ガス、帝国ホテル、キリンホールディングス、サッポロホールディングスなど、現代の日本を支える名だたる企業群がそのリストに並ぶ。
幕末の農家に生まれ、一橋慶喜に仕えた武士となり、フランス留学で欧米の最先端システムを吸収。明治維新後は大蔵省で新しい国づくりに参画したのち、民間人として経済界を牽引した。そのドラマチックすぎる生涯は、まさに日本の近代化そのものだったと言ってよい。