1995年、後藤久美子が単身渡仏を発表した瞬間、日本のメディアは騒然となった。当時わずか21歳。映画、ドラマ、CMとオファーが途絶えず、女優として完璧な全盛期にいた彼女が、すべてのキャリアを投げ打つように渡欧したからだ。
周囲の激しい反対や過熱するワイドショーの報道陣を尻目に、彼女は迷わずフランスへと飛び立った。アレジのもとへ突き進んだその決意の裏にあったのは、己の直感を何よりも信じる強靭なメンタリティだ。「自分の人生は自分で決める」と言わんばかりの潔い去り際は、当時の芸能界に強烈なインパクトを刻み込んだ。