竹にまつわる言説の中には、過剰な恐怖を煽るものや科学的根拠に乏しい情報も混ざっています。代表的な2つの誤解を正しておきましょう。
誤解1:「タケノコに塩をかけると竹林全体が全滅する」は本当か?
ネット上で「塩を撒けば竹が枯れる」という裏ワザが語られることがありますが、これは極めて危険かつ非推奨な手法です。確かに高濃度の塩分を与えれば植物は枯死しますが、土壌に大量の塩を撒くと塩害が発生し、その土地には何十年も他の植物や樹木が生えなくなります。さらに、地中の塩分が雨水で周囲の畑や隣家の敷地に流出し、重大な近隣トラブルを引き起こします。竹の確実な駆除には、ドリルで幹に穴を開けて規定量のグリホサート系除草剤を注入する方法や、初夏に地上30cm〜1mで伐採して地下茎の養分を枯渇させる手法が農学的に実証されています。
誤解2:「竹林は地震のときに安全な避難場所になる」の真偽
昔から「地震が起きたら竹林に逃げろ」という言い伝えがあります。これは地下茎が網の目のように張り巡らされているため、平地においては「地割れを防ぐ」という意味で一定の理があります。しかし、「急傾斜地や崖沿いの竹林」では真逆になります。前述の通り、竹の根は地下深く(直根)までは入らず表層30cm程度に集中するため、豪雨を伴う地震や地盤の緩みに対しては、竹林ごと表層崩壊を起こして地滑りとなる危険性が極めて高くなります。傾斜地の竹林には絶対に避難してはいけません。