今回の現地調査で明らかになったのは、古くからの崇敬者たちが密かに実践している厄除け祈願の参拝順路である。一般的な正面からの直進参拝にとどまらず、手水舎で身を清めた後、本殿裏手にひっそりと佇む境内末社を時計回りに巡り、最後に御神木の前で一礼してから拝殿正面に向き合う――この一連の流れが、厄を払い落として強力な加護を得るための古法とされている。
「邪気を祓うには、まず己の日常の澱みを落とす順序が肝要です」と語るのは、長年この地を見守ってきた古老だ。単に手を合わせるだけでなく、境内の気の流れに沿って歩を進めることで、参拝者は日常の重荷から解き放たれる。病気平癒や悪縁切り、さらには人生の転換期における厄難除けとして、この特別ルートは知る人ぞ知る秘儀として受け継がれている。