ネット上で「コナン 妙だな 元ネタ」と検索する人の多くは、あの有名な表情とセリフが「特定のエピソードの決定的なワンシーン」であると想像しがちです。調査の結果判明した事実は、「妙だな…」は単一の回で生まれた単発ギャグではなく、連載初期から幾度となく繰り返されてきたコナンの思考ルーティンであるということです。
原作漫画において、コナンが現場の不自然さに疑問を抱くシーンは、連載第1巻〜第2巻の極めて早い段階から描かれています。代表的な初期の例としては、単行本2巻収録の「美術館オーナー殺人事件」や「赤鬼村火祭殺人事件」が挙げられます。現場に残された被害者の不可解な行動や、アリバイのわずかなほころびを目にした瞬間、コナンは険しい目つきで「妙だな…」と心の中で呟きます。
アニメ版(読売テレビ・日本テレビ系)においても、1996年の放送開始直後からこの表現は確立されていました。演出面では、画面がセピアや青みがかったモノトーン調に切り替わり、高山みなみ氏が演じるコナンの声が「子供の猫なで声」から「工藤新一本来の低く鋭いトーン」へと急変します。この映像と音響の落差が、視聴者に「事件が動く合図」として強烈に刷り込まれたのです。
ネット上で特によく拡散されている画像は、原作のコマをトリミングし、コナンが眉間にしわを寄せて手帳や証拠品を凝視しているコマにセリフが乗せられたものです。特定の「神回」から生まれた流行語ではなく、青山剛昌氏がミステリーの導入部で必ず配置する「読者への合図」が、長年の蓄積によってアイコン化したというのが真相です。