近年の神奈川県公立高等学校入学者選抜において、有馬高校の志願動向は非常に興味深い推移を見せている。偏差値はおよそ51〜53のレンジで安定して推移しているものの、実質的な倍率の動きには油断できない波がある。特に県央・湘南エリアからのアクセスが良好な海老名市という立地もあり、近隣の競合校からの志願変更先として選ばれやすい傾向が顕著だ。
選考基準における調査書(内申点)と学力検査、さらには面接廃止後の特色に応じた選考比率の調整など、神奈川の公立入試制度は大きな転換点を通過してきた。有馬高校を志望する受験生にとって、内申点の目安は中2・中3の合計で95〜105前後がひとつのセーフティーゾーンとなる。しかし、近年の学力検査は思考力や記述力を問う問題が増加しており、内申の貯金だけで逃げ切ることは難しい。
合否を分けるのは、各教科の平均点前後を確実に拾い上げる基礎力と、後半の応用小問で粘り強く得点を積み上げる得点力だ。模試の判定が安全圏にあったとしても、直前期の倍率変動で1.2倍前後に跳ね上がったケースを想定し、過去問演習を通じた時間配分の最適化が合否の決定打となる。