孫氏の住まいをめぐっては、ネット上で長年にわたり誤解や誇張された噂が散見されます。その最たるものが「白金台の本邸」と「麻布の迎賓館」の混同です。
「孫正義の自宅は麻布にある」という噂が広まった背景には、港区麻布エリアにソフトバンクグループ関連の迎賓施設やプライベートサロンが存在することが関係しています。この施設は国内外の首脳級政治家、サウジアラビアなどの政府系ファンド幹部、あるいはシリコンバレーのテック企業首脳をもてなす密談の場として使われてきました。機密性の高いM&Aや資金調達の交渉をレストランで行うわけにはいかないため、最高峰の専属シェフとセキュアな通信環境を備えた専用の迎賓館が必要不可欠だったのです。私生活を送る拠点である白金台の本邸と、ビジネス外交の拠点である麻布迎賓館は、明確に役割が分担されています。
また、ネット掲示板やSNSで囁かれる「地下シェルターで首都高や首相官邸と直結している」といった映画さながらの噂は、当然ながら完全な創作です。ただし、非常用の自家発電システムや衛星通信インフラ、大地震に耐えうる免震・耐震構造が最高水準で施されているのは事実であり、有事の際にもグループ全体の指揮を執り続けられるBCP(事業継続計画)拠点としての機能が、大げさな都市伝説へと変貌したと考えられます。