一般の日本人が大使館の内部へ入る最も代表的な機会が、非移民・移民ビザの申請面接です。しかし、正門から敷地内に入るためのハードルは極めて高く設計されています。
まず正門前の待機列で予約確認書とパスポートの提示を求められた後、頑丈なセキュリティゲートへと進みます。ここで待ち受けているのが、空港の国際線保安検査を遥かに凌ぐ厳重なセキュリティチェックです。持ち込み可能な荷物は極めて厳しく制限されており、規定サイズ(約25cm×25cm以下)を超える大型バッグやスーツケース、ノートパソコン、タブレット端末、スマートウォッチなどの電子機器、液体類や刃物類は一切持ち込むことができません。
携帯電話に関しては「1名につき1台のみ」預かり可能ですが、館内での電源投入や使用は固く禁じられています。手荷物検査と金属探知機、X線スキャンを通過すると、ようやく館内への入館バッジが渡され、ビザ申請フロアへと足を踏み入れることができます。
領事部フロアにおけるアメリカ大使館のビザ面接の流れは、以下の手順で整然と進められます:
- 書類受付・確認:受付番号の発行と提出書類(DS-160確認ページ、写真、パスポート等)の初期スクリーニング。
- 生体認証(指紋採取):案内カウンターにて両手の電子指紋スキャンを実施。
- 待機エリアでの待機:大型モニターに呼び出し番号が表示されるまで、静寂なフロアで着席して待機。
- 面接ブースでの口頭試問:指定された窓口へ進み、領事官と1対1の対面面接を実施。
面接室の最新の様子は、個室ではなく銀行や市役所の窓口に近いオープンカウンター形式となっています。防弾アクリルパネル越しにマイクとスピーカーを通じて領事官と対話する構造になっており、周囲の申請者の受け答えの声もかすかに聞こえてきます。質問内容は渡米目的、滞在期間、資金計画、日本への帰国意思など多岐にわたり、数分程度の短い時間で的確な受け答えが求められます。