多くのドライバーが「ワイパーのメンテナンス=ゴムの交換」と思い込んでいます。ワイパーゴム交換時期の目安がおよそ半年から1年であるのに対し、フレームを含むワイパーブレード寿命目安は1年から2年と設定されています。倍近く寿命が長い分、本体の経年劣化は見落とされがちです。
ワイパーブレードは単なるゴムの保持具ではありません。走行風の風圧を受け止めつつ、湾曲したフロントガラス全体へゴムを均一な圧力で押し付ける精密なスプリング構造を備えています。炎天下の紫外線、真冬の凍結、高速走行時の風圧に晒され続けることで、可動部のリベットが摩耗してガタが生じたり、金属フレーム自体の反発力が徐々に低下していきます。
土台であるフレームが歪んで均一な面圧を失うと、どれほど高品質な新品ゴムを取り付けても、中央部が浮いたり端部が過度に擦れたりして水滴をすくい取れません。ゴムだけを交換しても改善しない拭き残しスジに直面した場合、それはブレード本体が限界を迎えている明確なサインです。