どれほどスタイリッシュに見えても、導入には相応のトレードオフが存在する。最大の盲点は「内部清掃の難易度」だ。棚の中にトイレを収める構造上、奥の壁面や隙間に尿が飛び散った場合の拭き掃除は、床に直置きしている時よりも手間がかかる。扉が180度フルオープンするか、あるいは天板が開閉して上部からアプローチできる設計を選ばなければ、長期的な衛生維持は難しい。
また、猫自身の警戒心も計算に入れておく必要がある。暗く狭い閉鎖空間を好む個体がいる一方で、周囲の気配が見えない場所での排泄に強い恐怖を感じる猫も少なくない。警戒心の強いシニア猫や臆病な性格の子に対しては、いきなり扉を閉め切るのではなく、数週間かけて扉を開放したまま慣れさせるステップが不可欠となる。