かつての迷惑電話といえば、しつこい不動産投資や回線契約の営業が主流だった。しかし、現在の状況は一変している。AIによるリアルタイム音声変換を用いた「親族・取引先騙り」や、警察官・総務省職員を装う自動音声の詐欺電話が激増。受話器に出て声を出しただけで、「在宅時間帯」や「応答しやすい人物」として悪質な名簿業者にデータが登録される事例が相次いでいる。
とりわけ注意が必要なのが、一瞬だけ鳴らして切る「ワン切り」だ。これは単なる間違い電話ではない。折り返し電話を掛けさせることで高額な国際通話料や有料接続サービスへ誘導する典型的なトラップだ。相手の正体が分からないまま発信ボタンを押す行為は、自ら危険の渦中に飛び込むようなものである。