最新の深海探査データが暴き出したのは、列島を取り囲む海溝沿いにおけるマグマ供給系の異常な活性化だ。海洋研究開発機構(JAMSTEC)が実施した海底地形の高解像度マッピングと地下構造探査によって、伊豆・小笠原海嶺から南西諸島にかけての海底カルデラ群において、地殻の局所的な隆起と熱水活動の急激な変化が確認された。
地球科学の権威である鎌田浩毅氏は、南海トラフ巨大地震と連動する形で海底マグマの噴出経路が励起される連鎖リスクを指摘する。もし近海で破局的噴火が発生した場合、大気波動による複合津波がわずか数十分で太平洋沿岸の主要港湾を直撃する。さらに、大量の浮遊軽石が航路を塞ぎ、火力発電所の取水口を目詰まりさせ、首都圏を巻き込む大停電とサプライチェーンの完全寸断を引き起こすという被害予測が現実味を帯びてきた。海底通信ケーブルの切断によるデジタルインフラのブラックアウトも免れない。