一方で、情報を発信する側の出版・メディア産業においては、この言葉の扱いをめぐって日々葛藤が続いている。新聞や公的な報道機関の校閲部署では、原則として「本来の意味」に基づいた記述を行うか、あるいは読者の誤解を防ぐために「故意による行為」「あえて行った悪事」といった別の表現に言い換える運用が徹底されてきた。
しかし、辞書・国語学の最新動向を見ると、主要な国語辞典の改訂版において「俗用として、悪いと知っていて行うこと」という注記が相次いで追加されるようになった。言葉の変遷を受容する動きと、本来の厳密な法学的・論理的な定義を保持しようとする姿勢。両者の間でメディア現場の試行錯誤は続いている。