銃撃の瞬間、わずか数メートルの至近距離で行動を共にしていたのが、所属先である独立系通信社ジャパンプレスの代表であり、長年の取材パートナーでもあった佐藤和孝氏です。
佐藤和孝氏の証言によると、部隊と遭遇した直後に激しい発砲音が鳴り響き、爆風と粉塵によって視界が遮られました。佐藤氏が咄嗟に物陰へ身を隠しながら「美香、伏せろ!」と叫び続けたものの応答はなく、銃撃がわずかに途切れた隙に現場へ駆け戻ると、山本氏が路上に倒れ、すでに意識を失っていたといいます。
現場で回収された山本美香氏の最期の取材映像には、銃撃直前の緊迫した街の空気と、日常を奪われた現地住民の姿が克明に収められていました。そして突如として響き渡る自動小銃の連射音、揺れるカメラの視界、叫び声――。カメラは銃弾に倒れる直前の瞬間まで回り続けており、命の危険に晒されながらもファインダー越しに現実を記録しようとした彼女の執念が記録されています。